寺本パイル織物株式会社

和歌山県橋本市高野口町伏原625 0736-42-2231 0736-42-3376

織物とパイル織物

織物とは経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を絡ませる事で作られた布製品の総称です。
その布製品の表面に毛状または、ループ(輪)状の糸を突出させたものがパイル織物です。
パイル織物は製法などの違いによりいくつかの種類に分けられ、それぞれに違った特徴を有しますが、
当社はその中でも、ベルベットと呼ばれる経糸をパイルに用いた織物の製造を得意としております。

一般的なパイル織物の構造と特徴

経糸が上下に交錯する間に緯糸を挿入する(打込む)事で布を作りだします。
この部分がパイルを保持する為の基材になり、「基布」又は、「グランド」と呼称されます。
パイル織物はパイルの素材、太さ、長さ、植毛間隔、植毛形状などを任意に変更する事で、その特性を多用に変化させ様々な用途への展開が可能となります。
その用途は多岐にわたり、繊細な相手物の清掃、隙間埋め、防塵、フィルター、緩衝、保断熱、保吐水などの分野で広く使われております。

【側断面】

【正断面】

当社のパイル織物の構造と特徴例

U型V型パイル

【U型】

高密度な配列が可能。
パイルは直立しており、
相手物への接触は均一です。

【V型】

密度はU型パイルの50%となる。
パイルは傾斜する傾向にあり、U型に比べ相手物への接触は不均一ですが、U型では接触圧が高すぎる、目詰まりするなどといった場合に有効です。

W型パイル

【W型】

密度はU型の25~33%程度となりますが、パイル列を追加し、50~60%まで増やす事が可能です。
パイルは傾斜しており、相手物への接触はV型より不均一。
異物の塊りを散らすなどの用途に有効です。

当社の技術

1.織物製造技術

導電性織物への製造技術・管理体制の特化導電性繊維を利用した織物では材料の電気特性に応じた繊維の配列や、独自の設備による電気抵抗値の測定など、導電性織物に特化した織物技術や管理体制を構築しております。

2.品質の数値化

触感や風合いなど定性的な品質判定を主とする織物業界において、資材としての用途に必要な品質特性の数値化を進めています。
パイルが相手物に接触する際の負荷や反発力、一定範囲に存在する繊維の密度など必要に応じて、専用設備を製造して品質管理を行っております。

3.一貫生産

織物製造はもちろんの事、織物と他部品のアッセンブリにおいても社内に生産ラインを構築しております。
板金・シャフト・樹脂と織物の貼り合わせ状態や、織物のシール状態までの加工などOEM先としてお使いいただける体制も敷いております。
織物基材のものだけでなく、モールド部品のはめ合わせやシール材の貼付など一般的に自動化が困難とされる作業については何でもご相談下さい。

4.QCDの改善活動

製造コストの低減、クオリティの向上、リードタイムの短縮を目標に設備の改良、管理システムの改善に努めております。
当社では市販されている設備を導入するケースは少なく、必要に応じて自社改造、自社開発を行いお客様の細かなニーズに対応する、柔軟な生産体制の構築を目指しております。

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